はてなブックマーク - フィリップ・モリス(PM)株を買うと投資家が儲かる理由
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アメリカ市場のおいて1957〜2003年におけるリターンが最も良かった銘柄はフィリップ・モリス(PM)でした。米国株の長期投資のバイブルと言われるジェレミー・シーゲル氏の『株式投資の未来』によればフィリップモリスの年間リターンは平均19.75%と史上平均であるS&P500の10.85%を大幅に上回っております。

 

複利効果を考慮するとこの差は数字以上に大きなインパクトがあります。例えば100万円を年間10.85%で20年間運用すると税金を考慮しなければ約785万になります。一方、同じく100万円が年間19.75%の割合で増えるとすると20年後には約3677万となります。

 

戦後大きく発展し、アメリカ経済の成長を支えたた金融やIT企業ではなく、一体なぜオールド・エコノミーであるフィリップ・モリスがこうした大きなリターンを生み続けたのでしょうか。

 

考えられる理由は以下の3点です。

・設備投資の必要性のないビジネスモデル

・規制産業

・株価の低迷

 

  • ビジネスモデル

これはバフェット銘柄としても有名なコカ・コーラ(KO)が大きなリターンを生み続けた理由と同じですが、これらの製品は高度な技術がなくても大量生産が可能です。

 

例えば、自動車メーカーを考えれば分かります。トヨタにしろベンツにしろ、毎年のように新たなモデルを発表しなければなりませんし、性能の良い製品を生み出し続けなければ消費者を振り向かせることができません。そのためには、毎年多くの利益を研究開発に投資しなければなりません。一方でフィリップ・モリスやコカ・コーラは従来の簡易な技術であっても製品を作り続けることができます。最先端の設備を整える必要もないため、研究開発費はほとんどかかりません。よって、研究開発費にかけるようなお金を配当や自社株買いに当て、投資家に還元することができるのです。

 

こうした生活必需品銘柄の多くは高度な設備に毎年お金をかける必要のないビジネスモデルなので、研究開発費を必要とする企業に投資するよりも株主は報われやすくなります。

 

  • 規制産業

これは業界特有の事情によるものですが、健康被害を考慮して、テレビCMなど広告を派手に打つことができません。これは一見フィリップ・モリスにとってデメリットに思えますが、逆に言えば、新たな企業が参入してくる心配がないのです。一度有名になっているフィリップ・モリスに対抗しようと思っても、消費者の認知度をあげるための広告を打つことが規制されているのです。よってフィリップ・モリスの優位性が半永久的に保たれ続けているのです。

 

これはバフェットのいうWide Moat(ワイドモート)であり、敵の侵入を防ぐための規制という「深い堀」がフィリップ・モリスを守り続けているのです。

 

  • 株価の低迷

前述の理由から高水準の利益を上げ続け、配当として株主へ還元する一方で、フィリップ・モリスは健康被害を訴えた消費者から盛んに訴訟を起こされました。実際に裁判所から巨額の損害賠償の支払いを命じられ、一時は破綻も噂されました。その結果として、フィリップ・モリスの人気は凋落し、株価は低迷しました。

 

しかし、この株価の低迷がフィリップ・モリスが長きに渡って高いリターンをあげた理由であります。株価が低迷している時期にあっても、高い配当が支給され続けます。その配当を使って再びフィリップ・モリスの株を買えば、雪だるま式に株の数は増えていきます。その間、株価は低迷しているので、安くたくさんの株を買うことができました。そして、株価上昇局面ではその増やした株は一気に大きなリターンをもたらせます。これがフィリップ・モリスが高いリターンを上げ続けてきた理由です。

 

歴史的にフィリップ・モリスが高いリターンを上げてきたからといって、今後も高いリターンをもたらす保証はありません。しかし、我々投資家はこのフィリップ・モリスの例から学ぶことは少なくないようです。

 

米国株の配当再投資戦略はジェイミー・シーゲル氏の『株式投資の未来』に詳しいです。別名赤本とも言われる米国株のバイブルであり、長期投資家は必読の一冊です。

 

当ブログは、投資に関する情報を掲載していますが、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。また、読者が当ブログの情報を用いて行う投資判断の一切について責任を負うものではありません。投資はくれぐれも自己責任でお願いします。

 




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